ゴールデン・レトリーバーのアリスと出会ったのは、アリスが生後4ヶ月の頃。
ゴールデンらしい愛嬌がたまらなく可愛いパピーちゃんでした♡

ところがアリスさん、こんなに可愛らしい顔をしながらも、結構な甘咬み上級者でした。
お話を伺うと、アリスをご家族に迎えたのが2ヶ月半の時。
迎えて間もなく、甘咬みに悩んでいたお父さんは、他のトレーナーにしつけを依頼したそうです。
トレーナーの中にも、多種多様なスタイルがある、というのは以前もお伝えしましたが、その時お父さんが依頼したのは、"強制訓練"のトレーナーだったようです。
"強制訓練"とは警察犬などの育成に使うトレーニング方法で、いわゆる『叱って教える』というスタイルですね。
パピーならみんなが一度は通るであろう『甘咬み遊び』。
人から見たら恐ろしい光景に見えるかもしれませんが(笑)、犬自身は特に攻撃的になっているわけではなく、あくまで遊んでいるつもりなのです。
(人間の子どもで言うと、お父さんお母さんと手を繋いで踊っているような感覚です)

アリスが最初に出会ったトレーナーは、アリスのマズルをグッと握ったり、そのまま羽交い締めの状態にしたりして叱ったそうです…聞くだけでも涙が出てきそうですね。
一切攻撃性のない2ヶ月半のパピーちゃんにそんなことをしてしまっては、一生のトラウマになってしまいます。
純粋無垢なパピーには、『叱って』『支配して』教える必要はありません。
『注意する』程度で十分です。
これをお読みいただいている、我が子の甘咬みでお悩みの皆様も、叱ったり支配することはせず、いけないことだと教えてあげましょう。
そうして、2ヶ月半で強制されたアリスの甘咬みは、その後徐々に悪化していき、私の方にご依頼をいただいたという流れでした。
初めてお会いした時に、「甘咬みは人間にしたらいけないよ」とアリスに注意すると(注意する方法はその子によって異なりますが手を使って怒ることはしません)、その瞬間から全力で甘え始めたアリスでした。
「そうですよねぇ〜薄々ダメとは分かっていたんですが、どうしても止められなくてぇ〜」と、言っていたような気がします。(不思議ちゃんのようですが、本当にそんな感覚です)

こうしてハーネスをつける時もガウガウすることなく、無事につけられるようになりました。お父さんを見つめる、とろんとした目、可愛いですね〜♡
アリスは現在、新聞社の事務所看板犬として、毎日楽しく過ごしています。
色々な方に可愛がってもらえて幸せですね。
これからの成長も楽しみです**
お読みいただきありがとうございました。
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