ミニチュア・シュナウザーのウィルくん(1歳5ヶ月)
〈お散歩中に他の犬に吠えるようになってきてしまった〉
というご相談でした。
お散歩でのご様子をカウンセリングにて拝見したところ、なるほど、リードを引っ張って興奮状態で歩いていらっしゃいました。
犬は興奮すると吠えやすい状態になります。落ち着いてお散歩していれば、吠えるという行為も減ってくる、ということですね。
ちなみにお家でのご様子もお伺いしてみると、
・掃除機と戦ってしまうので、掃除機をかける時は違う階へ連れていく
・洗濯物を畳む時も、お邪魔をしてくるのでハウスに入れている
・嬉しくて興奮している時や、構ってほしい時に足を咬む
・ハーネスを付けようとすると逃げる
・ブラッシングが嫌い
など、意外と暮らしにくい思いをされていることが発覚。
犬との楽しい生活を想像して家族に迎え入れたのに、一緒に暮らしていく中で
「想像していた生活と違う…」
と心地の悪さを感じていらっしゃる方は少なくないですよね。
人と犬は、もっと心を通わせることが出来るのに、凄く勿体ない、と私はいつも思います。
何か支障が出てきた際、それを”回避”するのではなく、”立て直し”していくことで、飼い主と飼い犬は、<最高のパートナー>となっていけるのです。
何より、このような細かく見える問題こそが、数ヶ月後には頭を抱える問題へと発展していきます。
前置きが長くなりましたが、
ウィルのトレーニングテーマは…『興奮を抑えて、落ち着いて暮らす』に決定!
まずは、基本的な<アイコンタクト>トレーニングから始め、
お散歩中にリードを引っ張らずに歩く<ヒールウォーク>を練習。
トレーニングを開始して間もなく、いつものお散歩友達に「ウィルくん落ち着いたね〜!」と言われたそうです。以前のウィルを知っている方に成長を感じてもらえるのは、とっても嬉しいですね☺︎
ご飯を落ち着いて待つ練習、人が離れてもその場で待つ練習、さらに様々なコマンドを落ち着いて弁別つける練習などを経て、家の中でも徐々に落ち着けるようになってきたウィル。
いつの間にか、洗濯物をウィルの目の前で畳むことも出来るようになったとのことです。
普段から、ウィルの興奮を抑えるように気を付けて行動して頂いていた、飼い主様の頑張りの成果ですね!
ちょっと苦戦したのは、掃除機問題。
しかしながら、これも飼い主様の地道な取り組みが功を奏し、ウィルが同じ部屋にいてもスイスイかけられるようになりました。
文章にすると簡単に出来たように見えますが、飼い主様にはかなりの時間と労力をかけて頂いておりました。やはり、努力は絶対報われますね。
そしてブラッシング問題。これはまだ1歳5ヶ月という若さだったため、克服が早めでした。トレーニングを始めるタイミングは、早ければ早いほど良いということですね。
最後はドッグカフェにて落ち着いて過ごす練習。全く問題なく、お利口に過ごせましたね。
刺激が多い中、お母さんとのアイコンタクトもバッチリです。
1歳5ヶ月で開始した8回コースのトレーニングで、ウィルがここまで成長してくれるとは、正直驚きました。
きっと、ウィルも今までの生活の中で、色々模索している状態だったのかもしれませんね。
「どう行動したら褒めてもらえるのだろう?」
「どうしたらこの興奮を抑えられるんだ?」「わああああ、落ち着きたいよーーーー」と。
混乱状態のウィルに、ヒントを出して正解まで導いてあげた。今回のトレーニングはそのようなイメージだった様に感じます。
何よりも、ウィルがこんなに成長できたのは、問題が深刻化する前にトレーニングを決意してくださった飼い主様のおかげです。
そしてお忙しい中毎日トレーニングに励んで頂いた努力の賜物です。
本当に頑張りましたね💮
これからも信頼関係を深めていって、さらに充実したドッグライフを楽しんでいって下さい♩
楽しいトレーニングでした。ありがとうございました。
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